はじめ主人公がアマチュアゴルフ選手権を一緒に回る人に意地悪なことを言われたところ、その意地悪な人の目の前で運営に組み合わせを変えるように直談判しにいっていて、他の人にも『おっそろしく気の強いやつやな』なんて言われています。そのあとも予選の途中で握んないか(賭けないか)と聞かれてはっきりと迷惑ですと断っているので、主人公は実直そうな見た目に反して気が強いんだなと思いながら読んでいたんですが…。
会社では水をぶっかけられたりしていじめられたり、嫌な接待ゴルフを断れなかったり有給を取るのに文句を言われて言い返せなかったり、はたまた試合の予選ではペナルティをしていないのにしたと言われておとなしくワンペナつけちゃったりします。気が強いのか弱いんだか、ちょっとよくわからない主人公です。
ストーリーもあんまり核になる話があるわけでなく、あくまで仕事や恋愛も捨てて一途にゴルフに打ち込んできた主人公がアマチュアゴルフで頑張ってますっていうだけで、地味な話です。ひとつひとつの話だけだとさほどつまらないわけではないんですが、なんとなくいきあたりばったりというか、話に連続性がないというか。
そして、ラストが唐突に終わってしまいます。俺たちの戦いはこれからだENDでもなく、次の巻が出る感じで止まっています。Amazonなどでも完成扱いされてるので、もう続きは出ないのでしょうね。ちょっと残念な終わり方ですね。
最後のほうで主人公が会社に辞表を出しているので、プロになる決意を固めたのかそのへんのところもちょっと気になるところだったんですけどね。まあ、社会に出てからゴルフをはじめて6年、今の成績ではプロとしてやっていくのは厳しいと思うのですが…。